就職・転職のこと

2014年03月19日　司法書士の雇用情勢について

特別研修も終了し、H25年合格者の方の就職活動が本格化してきました。
また、現職中の方でも3月末で退職という方が一定数いらっしゃるようで、現職中の方からのお問い合わせも徐々に増えてまいりました。
お問い合わせを頂く中で、皆様の共通の関心事としては、現在の司法書士事務所の雇用情勢はどうなのかという点が、一番気になっているようです。
今回はその点について、触れたいと思います。

既に各司法書士会の求人情報等をご覧いただいた方であれば、お気付きかもしれませんが、登記系事務所を中心に、求人数が非常に多くなっております。
ここのところ、リーマンショック、東日本大震災の影響で、落ち込みと混乱が続いていましたが、政権交代を経て、円安が進むなど、産業界にとっては、良い方向での変化がありました。
内部留保等が増えたことによる、資産運用の活用として、不動産に投資が向けられているようで、市況によい流れが続いていると聞きます。
また、今年、来年の消費増税による住宅の駆け込み需要、住宅ローンの低金利が続いていること、東京オリンピックに向けた、湾岸エリアを中心とした開発への期待、他にも都心部を中心とした町の再開発等が見込まれ、今後も求人数は堅調に推移していくと思われます。
そのような状況下ですが、求人への応募が少ないという状況が一昨年末～昨年あたりにかけて、目立ってきており、なかなか採用が進んでいないという現状です。いわゆる売り手市場となっております。

事務所側としては、採用が追い付かないばかりに、支店の設置計画を立てても、計画が頓挫してしまう、業務拡大できる仕事量があるにもかかわらず、現体制ではこなせない量となってしまうため、仕事を断ってしまうという、非常にもったいない事態が発生しています。
また、従業員の残業時間が増加傾向にあり、従業員の離職率が上がってしまうのではないか、という懸念をしている事務所もございます。
また、採用においては、東京の司法書士事務所だけでなく、近郊の埼玉県、千葉県はより採用に苦労しているようで、応募自体がほとんどないということも良くあると聞きます。
なぜかというと、埼玉、千葉は東京近郊になるため、いずれも東京都心まで30分～1時間弱で行けてしまう距離です。
埼玉、千葉にお住いの新合格者や経験者の方は、地元と都心を両方の事務所を応募する方が多く、内定を出しても、結果的には東京の事務所に行ってしまう方が多いと聞いています。これは弊社のご消化実績の中でも同様の傾向にあります。

以上の理由から、特に東京、埼玉、千葉の司法書士事務所については、ここ１年ぐらいは、通年募集状態が続いているようです。
常に求人募集がでている事務所に対する懸念はあるかもしれませんが、上記に記載した事情がございますので、先入観をもつことなく応募し、面接で判断いただいた方が良いかもしれません。
長くなってしまいましたが、求人数が多い状況ですので、その分選択肢も多いと言えます。そういった状況ですので、就職・転職活動をする時期としては、非常によい時期です。
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