ニュースと司法書士

2014年05月26日　よりよい職場をつくるために

飲食業界を中心に、アルバイト募集をしても人材が集まらず、店舗の一時休業もしくは、閉店が行なわれているといったニュースを見る機会が増えました。
弊社が入居しているビルの近くにも、たくさんの飲食店がありますが、ある店舗では1か月間リニューアル工事をしておりました。
もしかしたら、その店舗も人材不足の余波を受けてのことかもしれないですね。
どうしてこういった事態になってしまっているのか。真相は詳しくはわかりません。
ですが、店長や経営者の悩みは深いと考えています。
営業をしたくてもできない状況が続き、業績には悪い影響があるでしょうし、何より戦略を立てても、現場で本当に実行できるのか、戦術部分で見通しが立てづらくなるのが何より頭を悩ませる問題かもしれません。
現場での対応には負荷がかかりますので、その結果、社員が退職するという負のスパイラルに陥ることも考えられます。

今の司法書士業界もこの状況に近づきつつあるのではないかと危惧しています。
現在、採用をしている事務所側から聞かれる声として、「東京司法書士会などの各士会に求人を出しても応募がない、希望している人物像とマッチしない、内定を出したが断られてしまった」というネガティブな話題が多いという事実があります。
その結果、取引先の受注を伸ばしたくても、現場の負荷が限界にあるため、泣く泣く仕事を断っている、法人化をして支店拡張する計画は立てているが、資格者がいないため支店が出せない、こういった現実が表面化しています。
一体何が原因なのでしょうか。
「賃金が低いと感じる、残業が多いのを懸念している、よく募集を見るので応募するのが不安」といった、様々なお話を聞きますが、根底には、この業界での就職・転職をする上で<安心感>が少ないのではないかと感じています。

ネットや合格者の間で事務所についての噂が広まりますが、この情報が独り歩きをしているように感じます。
これが古い情報だとしても年々蓄積されていき、資格者の就職・転職活動に強い影響を及ぼしています。
ここ２，３年の情報を登録者の方より伺いましたが、中には昔の情報がそのまま生きており、誤解があるのではないかというものも、多々含まれているケースもありました。
実際に会った例ですが、ある事務所にご紹介した方が、その事務所について、良い噂を聞かないので、応募に乗り気ではなかったものの、面接では良い印象を感じて就職し、就業をしても非常に雰囲気がよい事務所で、感謝されたというケースもあります。
情報に左右される就職・転職活動になっていると、希望者とお話をしていて強く感じます。

上記のケースは一般企業にも言えることです。
むしろ一般企業の方が、良い情報、悪い情報がより詳しくネット上などで出回っております。
ですが、一部業種を除けば、ブラック企業と言われるところでも新卒採用が計画通りできているという事実があります。
この差は何なのかを考えると、風評を上回る、企業側からの情報発信、メッセージがあるからではないでしょうか。
そして、実際に企業の担当者や経営者に会って話をして、安心感を得ることができたと考えています。
企業側の受け入れ体制や採用に対する考え方、そして実行が実を結んでいると思っています。
新卒で企業へ入社したことがある人は、共感していただけるかもしれませんが、応募に乗り気ではない企業が第一志望になったという経験はありませんでしょうか。
人事担当に憧れた、先輩社員の話を聞いてこの人と仕事をしたいと思った、という経験をした方は少なくないはずです。

そういった意味では、司法書士業界の魅力や、事務所の良い点、大変な点を伝えていくのが、弊社の使命であると感じます。
また、今の就職希望者や新人司法書士はこういったことを求めているというのを、事務所に伝え、よりよい職場作り（受け入れ体制等）に寄与できるのも、また弊社の役割ではないかと考えるようになりました。

出来ることは限られているかもしれませんが、就職・転職希望者の方の率直な意見が、明日の事務所作りには大切かもしれません。
弊社へご相談を頂く機会がある際には、是非率直な意見をお聞かせください。

<お問い合わせ先>
TEL：03-6256-9822
メール：お問い合わせはこちら